外国語のレベルアップを目指す方法の一つとして、語学留学を選択する人も少なくないでしょう。
私もその一人でした。
大学1年から第二外国語としてフランス語を選択していましたが、単位取得が目標になってしまい
実際には使えない状態だった私のフランス語。
そんな時に舞い込んできたチャンス、それが交換留学でした。
留学のハードルを下げてくれたのが交換留学制度
実は私、「留学は無理だろうな」って勝手に決めつけていました。
当時は将来の道が全く定まっておらず、ただ好きな国際交流、外国語を続けたいと漠然と思っていただけでしたからね。
留学はそれなりの強い意志がないと出来ない、というか心が折れてしまうようなイメージで。
それでも外国語だけでも身に付けたい、でも留学は金銭的にも難しいし、休学して海外に出るのも勇気がいる…大学は4年で卒業したい…
そんな私の悩みをスパっと解消してくれたのが交換留学制度でした。
これなら大学を4年で卒業できるし、大学が窓口になってサポートもしてもらえる。
学部留学とは違い1年程度ならアルバイトしたお金でまかなえる。
なりたいものや将来像が定まっている人から見たら「なんて甘えた考えなんだろう」と思われるかもしれません。
それでも異国の地で生活してみたい、外国語を身に付けたいという思いがあったのは事実で、留学が決まってからは必死に勉強とアルバイトをしました。
オルレアン大学での留学生活
交換留学と言うこともあり、渡仏前の手続き関連は在籍していた日本の大学を通して実施。
現地に行ってからも留学生担当のスタッフがいて、寮の手続きから銀行口座開設までスムーズに行えたのは本当に助かりました。
特に素晴らしいと思ったのは、到着直後のホストファミリー制度。
留学中ホストファミリーを希望する人だけではなく、寮に入る予定の人も最初の数日はホストファミリー宅にお邪魔する形でした。
しかも空港まで車で迎えに来てくれたのも大変助かりました。
ホストファミリーとして選ばれていたのは、まもなく日本に交換留学をするという人のお宅(例外もありましたが)。
交換相手と言うこともあって日本語、英語、フランス語を駆使して会話をすることが出来ました。
その後私はこのホストファミリーと大変仲良くなり、そのお陰で会話力もぐんぐんと伸びました。
今でも定期的に会いに行くほどです。
授業を始める前にはレベル分けの試験があり、その結果に合わせたクラスに振り分けられます。
読解やリスニング、発音、作文など科目が細かく分けられていて、自分の得手不得手を確認することが出来ます。
全てフランス語で行われる授業は最初わけがわからない状態でしたが、時間経過とともに耳も脳も慣れていきました。
さて、オルレアンと言う街ですが、アクセントが少なく標準的なフランス語を話す地域とされています。
そのため発音を重視した語学留学を考えている人には良い環境かもしれません。
大学とそこに併設された学生寮のあるエリアは中心街から少し離れており、
あまり治安が良くないと言われていました。
日中や学校への行き帰りは問題ないものの、帰宅時間が遅くなる時には注意が必要。
少し遅い時間だと、最寄りのトラム駅から猛ダッシュで帰宅する寮生の姿なんかもありました。
大学付近だけではなくフランスでは夜遅く一人で出歩くことは危険ですので注意が必要です。
欧米に比べて比較的安全な日本に住んでいると「大丈夫だろう」と軽視してしまう傾向にありますが
注意するに越したことはないかと思います。
現地でどう行動するかが語学力向上を左右する
語学力向上のために私が決めたルールは2つ。
日本人とばかり交流しない
フランス語に触れる機会を最大限まで高める
とてもシンプルですよね。
日本人とばかり交流しない、はお察しの通り。
現地大学に日本人が多いとどうしても日本人同士で行動しがちです。
それ自体は悪くないのですが、フランス語で交流するチャンスを失うことにも繋がります。
そこで、日本人との交流とフランス人との交流とのバランスを意識することが大切です。
私自身、日本人の友人と旅行をしたり買い物をしたり、とても良い関係を築いています。
しかし同様に一緒に旅行をしたり買い物をするフランス人の友人がいました。
お陰で日常会話はぐんぐんと伸びていきました。
日常会話は(笑)
ではフランス語に触れる機会を最大限まで高める、について解説しましょう。
私は机に向かってする勉強がちょっと苦手なので、机に向かわずにフランス語に触れる機会を増やしました。
・寮にいる時にはフランスのテレビをつけっぱなしにする
・移動中はフランスのラジオを聴き続ける
・日本人と会話している時は、その会話を脳内でフランス語に変換してみる
・メモは出来るだけフランス語で(買い物リストややることリストなど)
正直、テレビやラジオは嫌になることも多かったです。最初は全く理解できませんでしたから。
でもある時ふと、内容が理解できるようになりはじめ、そこからは結構なスピードでリスニング力がアップしました。
語学留学ではフランス語でのコミュニケーション能力向上が目的だったため
上記の方法で自分の目標としていたレベル以上にフランス語を上達させることが出来ました。
語学力向上を目指して海外留学する方は、自分の目標を明確にし、そこに到達するための方法をしっかりと考えておくことが大事だと思います。
後悔のない留学を
不安いっぱいでフランスに飛び込み、慣れない環境に悪戦苦闘しながら過ごした日々は今ではとても良い思い出です。
語学力アップはもちろんですが、それ以上にかけがえのない友人たちに出会えたこと、日本では経験することのできない日々を過ごせたことが
一番の収穫だったかもしれません。
この記事を読んでいる人の中にこれから留学をするという方がいたとしたら、
自分の目標が達成できてもできなくても、最後には「留学して良かった」と思えるような留学生活を送れるよう、勉強もプライベートも満喫して欲しいと思います。