国際結婚に憧れを持っている人や、外国語を手軽に習得したいと考えている方々…
良く「外国人の恋人を作ると語学力がアップするよ!」「会話のレベルアップには恋人を作るのがベター!」みたいな話を聞きますよね。
私、それって個人差めちゃくちゃ大きいと思います。
めきめき語学力アップする人もいれば、全然アップしない人だっていると思うんです。
異言語話者の恋人を作ると語学力アップするのか?
ケースバイケースです!
仮に、上達したい言語を母語とする人と恋人になったとしても、その人の日本語がめちゃくちゃ上手だったら自然と会話は日本語になります。
そうなってしまうと、自分が外国語を話す機会は減り相手の日本語力がぐんぐんのびる、という状態に。
またお互いの言語でのコミュニケーションが難しいと感じ、自然とお互いの母語とは異なる共通言語(例えば英語など)で会話をすることになったとしましょう。
その場合、お互いの共通言語のコミュニケーション能力はアップするかもしれませんが、文章力や読解力などはまた別の話。
さらに、自分が相手の母国で生活する場合、嫌でも日常会話や普段必要とする単語などは覚えていきます。ですが、その後語学力が伸び続けるかというと、そうではありません。
私自身、フランスに来るまでは知らなかったことですが、
外国語環境に身を置くイコール外国語が上達する、ではないし
外国で生活している年数が長いイコール外国語のレベルが高い、でもありません。
もちろん、外国語環境に身を置いてすんなり外国語を習得、ものすんごく上達する人もいるでしょう。
生活年数が長く外国語レベルが高い人だってたくさんいます。
ですが、もともと語学力習得に長けている人だった場合を除き、みなさん大変な努力と苦労をして語学力をアップさせているのです。
外国語をパートナーに教わるメリット
日常会話は上達する可能性大
多くの時間を過ごすパートナーが外国語話者で、その言語を使ってコミュニケーションを取る場合には日常会話は上達するでしょう。
普段使っている表現などはあっという間に身につく人も多いのではないでしょうか。
また近年はメールの発達もあり、簡単なメッセージのやり取りも自然な流れで身に着けられるでしょう。
リスニング力がアップするかも
いわゆる「言葉のシャワー」を常に浴びている状態に近いので、手っ取り早いと感じる人もいることと思います。
個人で勉強するよりも会話の実践を積むことが出来るのも魅力です。
質問しやすい
近くにいる存在ですから、ちょっとした手続きのことや体調不良、習慣や文化に関することなど、質問しやすいですよね。
先生や友人に聞くほどのことでもないけれど、ちょっと気になる…という時に遠慮なく聞くことができます。
恐らく、他にもたくさんメリットがあるよ!という声もありそうですね。
では今度は逆に、パートナーに言語を教わるとイラつくというケースについてみていきましょう。
(ここまで、パートナーが外国人である前提で話を進めてきましたが、とても親しい友人がいる場合も同じような恩恵を受けることができます。)
パートナーに言語を教わるとイラっとする!
さて、外国語話者のパートナーがいると、上記のような言語習得に関するメリットもたくさんあるのですが…
なんだろう、イラっとすることが多いんです。教えてもらうことを望んでいたのは私のはずなのに。
そして意外にも、同じように考えている人がいることに気づかされました。
ではなぜパートナーに言語を教わるとイラっとしてしまうことがあるのでしょうか。
イラっとポイントその1:指摘が容赦ない
これはお互いのことをよく知っているからこそ、でしょう。
自分が苦手だと思っているところ、不安そうに話しているところなどは全てお見通し。
そのため容赦なく指摘が飛んできます。
長くいるからこそ、自分のことをわかっているからこその指摘、アドバイス。
時に「そんな細かいところまで言う?それを気にしてたら私コミュニケーションすら取れないんだけど!」と思ってしまうことも。
確かに、その細かいところが改善できればぐんと語学力は上達するはずで、的確だからこそ「容赦ないな」と感じてしまう原因にもつながります。
イラっとポイントその2:対等な関係でいたいのに「教える側」と「教わる側」の立場になる
これは言語を教わると決まった時点でわかっていることなはず。
本来なら、対等な立場にいる二人が、言語に関してだけ教える、教わると立場が変わる。それだけなのです。
ですが、なぜか日常全体において圧倒的な立場の違いがあるように感じてしまう瞬間がありました。
相手の行動や思考が読めない時に「どうせ教えてやってるのに全然成長しない」とか思われているんだ…と卑屈になったり。
あっ私の性格の悪さがバレますね。
イラっとポイントその3:素直になれない
これは完全に自分が悪いのですが…
まーパートナーに対して素直になれない。
ケアレスミスなどを指摘されると「今直そうと思ってたよ!」とついつい言ってしまう。
そして指摘される回数が増えれば増えるほど素直になれずに相手に「たまには話したいように話させてよ!」とあたってしまう私。
そのうえ人前で指摘されてしまうとさらし者にされた!と勝手に被害妄想。
まー鬼嫁ですな。
その場で指摘しないと忘れてしまい、同じミスを繰り返すというのも事実なのですが、どうも素直になれません。すまぬパートナーよ。
対策:良く話し合ってお互いの「許容範囲」を確認しよう
気軽に「パートナーに外国語を教わろう!」と思っていても、今回言及したように思わぬわだかまりのもととなることも多々あるようです。
そのため、パートナーと話し合いを重ねてお互いの「許容範囲」を確認することが大切だと思います。
例えば親戚一同が集まる場では出来るだけ修正はしない、だとか、逆に完璧になるまで徹底的に指摘してもらって上達を目指す、だとか。
これは両者が納得していないと実現しにくいものです。教える側も四六時中パートナーの言語の指摘ばかりしていると疲れるかもしれません。
パートナーとともに外国語の習得を目指すという方は、ちょうどよいバランスを探りながら、お互いの妥協点を見つけられると良いですね。
また、言語に関してはパートナーに頼らず、プロの先生に教わるのが一番良いかもしれません。
パートナーに言語を教わることを辞めたとたんに関係も良好になり、語学力も上達した!という話も聞きます。
行き詰っていることを感じている人は外国語を教えるプロの先生を見つけてみるのも選択肢の中に入れておくとよいでしょう。