ほとんどの国民が加入しているフランスの任意保険Mutuelleミュチュエル。
「何となく役割は理解しているけれど仕組みはいまいちわからない…」「これからミュチュエルに入らなければならないけれど、何をしたら良いかわからない…」
という方のために
- Mutuelleミュチュエルとは何か?
- 勤務先の任意保険に入るには?メリットとデメリット
- 自分で任意保険を探して入る方法、メリットとデメリット
について見ていきます。
フランスの医療保険制度に関しては以下の記事でも取り上げていますので、こちらもご覧ください。
フランスの医療保険制度解説!セキュリテ・ソシアルとミュチュエル
フランスの公的医療保険セキュリテ・ソシアルの仕組みと手続き方法
フランスの任意保険Mutuelleミュチュエルとは?
La Mutuelleの定義
任意保険は公的医療保険でカバーされない医療費自己負担分を補う役割を担っています。
一般にLa mutuelleラ・ミュチュエルと呼ばれますが、La complémentaire santéラ・コンプレモンテール・サンテという言い方もあります。
任意保険の負担分は加入している保険のタイプにより変動します。
誰が加入できるの?
誰でも加入が可能で、個人として、または家族で加入することが出来ます。
また個人で加入する前に、勤め先などで団体保険に加入することになるかどうかの確認が必要です。
場合によりますが、勤め先の団体保険加入が義務化されていることもあります。
勤め先で団体保険加入等を行っていない場合は自分で保険会社を選択し加入することになりますが、収入が少ないなどいくつかの条件を満たす場合にはComplémentaire santé solidaireに加入することも可能です。
勤務先の任意保険に入る
一般企業やアソシエーションの場合、雇用主は労働者に対し団体保険を提案する義務があるとしています。
契約期間が短い場合や既に別の保険に加入しているという場合など免除となることも。
メリット:
- 雇用主が保険会社と交渉し団体保険を選ぶ
- 手続きは雇用主が行う
- 企業やアソシエーションが保険料の50%を負担するため経済的
- 転職する場合でも条件付きで同じ保険に加入し続けられる(自己負担)
デメリット:
- 保険のプランは企業が提案するもの一択
自分で任意保険を探して入る
上記に該当しない場合は自分で任意保険を探し加入します。
義務ではありませんが、任意保険に加入していない人の割合は5%(L’express紙 2019年4月)と非常に少ないです。
メリット:
- 自分や家族に合った保険を選べる
- 自分のタイミングで保険を乗り換えられる
(通常1年の自動契約更新、つまり必要に応じて毎年保険の見直しが出来る)
デメリット:
- 保険会社を探す、保険内容を調べる、手続きなど手間がかかる
- 保険料は自己負担のため団体保険より高い
まとめ
会社勤めの方などは勤務先の団体保険に加入している方がほとんどでしょう。
団体保険では必要な部分がカバーされない!という場合にはあえて個人で加入する、という方も中にはいらっしゃいます。
その場合、勤務先へ保険加入証明書等を提出することで団体保険に加入せずに済む場合が多いため、必要に応じて雇用主と相談するのが良いでしょう。
日本とはちょっと異なるフランスの任意保険の制度。
少しは理解が深まりましたでしょうか。
団体保険に加入する場合もそうでない場合も、保険でカバーされる部分をご自身でしっかりチェックしておくことをおすすめします。
参考URL:https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F20314
https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F10027
https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F20739
https://www.service-public.fr/professionnels-entreprises/vosdroits/F33754