滞在許可証申請記事の続きです。
(2019年1月現在のアリエ県モンリュソン市の情報です。)
以下のでも触れていますが、面談の呼び出しがあったため市役所に行ってきました。
申請の際の必要書類については下の記事を参考にしてください。
どのように面談が進んだのか、覚えている限りで詳しく書いていこうと思います。
面談前日に書類に関しての問い合わせ電話
面談直前になって、ある書類が通らないかも?と思い不安になったため問い合わせの電話をすることに。
現在義実家にお世話になっているのですが、必要書類の中に義実家の「売渡証書(住宅の面積が記載されているもの)」がありました。
ところがそもそも義祖父母から受け継いだ家のため、半分は譲渡、半分は相続という形。
そのため手元にあるのは売渡証書ではなく譲渡証明と相続証明、さらには住宅の面積が記載されていない!!!
こういった書類の不備って担当者によっては即却下の時もありますし、念には念をと思い市役所の担当部署に電話しました。
事情を説明すると「そうですねー面積ってわかりますか?面積がわかればなんでもいいので紙に書いてくれればいいですよ」と。
えっテキトウ!?
ここで何となく「面談はさくっといきそうだな」と感じたためそれほど緊張することもなく当日を迎えられました。
面談の場所は?担当者はどんな感じの人?
面談場所は市役所、担当者のデスクで行われました。
PCの置かれているデスクの横にテーブルとイス2脚が置かれていて、そこに隣同士に座って面談でした。隣同士…ちょっと違和感でした…
担当の方は20代後半くらいの男性、口数の少ない控えめな感じの人で、こちらの様子をうかがいながら話す印象を受けました。
そのためまずは雰囲気をほぐしたかったので、直前に彼の隣のデスクの知人に会ってきたことなどを話すことからスタート。
昔市役所で働いていた時にお世話になって…という流れで話を始めたので、仕事内容など雑談に突入してしまいました。
そこで私もこれはまずい!と思い「あっ、関係ない話ばかりすみません、必要書類ですが…」とこちらのペースで書類提出をスタートさせました。
最初に書類チェック
原本は見せるだけで、持ち帰ってOKでした。その代わりコピーは全て提出。
「原本がコレで、コピーはこれで…」と書類ごとに手渡していったのですが、原本もさらっと目を通すだけでした。
昨日の電話で感じた通り、チェックも割と緩い印象。
現在仕事をしていないため職安の12月の更新の用紙を提出したのですが、「いつから登録しているのか」が記載されていないため口頭で質問されました。
最新の証明があればいいだろうと勝手に思い込んでいましたが、登録期間もみられるというのは完全に盲点でした。一瞬焦りましたが、口頭で答えただけでOKだったのでホッ。
ちなみに配偶者の雇用契約書も必要だったのですが、何度か契約社員として更新をしていたためいつから雇用されているかがわからず、こちらも口頭での回答を求められました。
用意した書類で「フランスの原則を尊重するという誓約書」があったのですが、これだけはその場で手書きをさせられました。
というのも、群庁でもらった書類をコピーしていたのでそれに名前や住所等を記入し準備していたのですが、全文手書きでないといけないとのことで。
その場でひな形を見せてもらえたので、それに沿って丸写し&自分の住所氏名、日付と署名を追加するだけの作業でした。
一応これから質問していきますけど、形式的なものなので…
担当者曰く、申請者に質問をするのは基本的にはフランス語力をチェックするためなのだそう。
ここまでの雑談でフランス語力があるな、と判断されたようで、担当者は若干申し訳なさそうに「形式的なものなので一応質問していきますねー」と。
質問の内容は覚えている限りでは以下の通りでした。
・氏名フルネーム(スペルも言う)、年齢
・最初にフランスに入国した年と目的
・フランス語教育を受けたのは学生時代のみか
・結婚した日
・子どもの名前、生年月日
・現在の仕事内容
・いままでの職歴(働いた場所ではなく、仕事の内容を聞かれました)
・配偶者の仕事内容
・アソシエーションなどに入っているか
・なぜ10年の滞在許可証を希望するのか
ブログ仲間などの情報から、Livret du citoyenで面談に備えた、という話を耳にしていたため、私も当日の朝に一応目を通していました。
結果的には自分のこと以外は一切質問されませんでしたが、ディクテがあったり大統領名を聞かれるケースもあるようなので在仏ブロガーさんたちの記事を読み漁っておくと安心かもしれません。
許可証発行の決定はあくまで郡庁によるもの
今回の面談は、市役所に意見を求めることが目的ですが、郡庁はあくまで市役所の意見を参考にする程度。決定は郡庁によるものです、という説明を受けました。
面談から約3週間ほどで郡庁から結果を知らせる手紙が届くとのこと。
滞在許可証の発行手数料は250ユーロ。
前回私が更新した時には269ユーロだったと記憶していますが、コチラのサイトには250ユーロと記載してあるので恐らく金額変更があったのでしょう。
担当者との雑談で知った10年滞在許可証申請者たちの様子
ほぼ雑談で終わった今回の面談、担当者も私もリラックスした状態で話せたので、おしゃべりついでに他の10年滞在許可証申請者たちの様子もさりげなく聞いてみました。
以下箇条書きでざっくりとみていきましょう。
・一人だけずっとフランスで学校教育を受けてきた人がいたが、その人以外でB2以上を持っている人を初めて見た
・フランス語力は人によって差が激しい、何年もフランスに住んでいても全く話せない人も結構いる
・場合によってはグーグル翻訳に大変助けられている
・フランス語を全く話せない人たちは、自分たちのコミュニティを持っていてそのコミュニティ内だけで生活しているため話せなくてもあまり不自由はしないし話そうという努力をしない人も多い。言葉が話せないことで働けない人も多く、社会保障で生活していることがあるがその生活は金銭面において大変厳しい様子
・女性の滞在許可申請の際、配偶者の方が男性担当者と二人きりでの面談を拒否、抗議されたこともあったそう。結果的に配偶者は面談会場であるオフィスのドアの外に陣取り面談が終わるのを待っていた
・基本的には面談は申請者と担当者の一対一で、例外もあるそうですが第三者を入れての面談はほぼないとのこと
B2を持っていることに驚かれたことに大変驚いた今回の面談。やはり地方で小さな街だと資格を持っている人は少ないのかもしれません。お金もかかりますし受験会場までは近くて車で1時間以上の距離、ということも影響しているようです。
あとはやはり担当者がチェックしている点がフランス語力なため言語力に関する会話が多かったですね。
同じフランスに生活していても、さまざまな状況の方がいることを改めて認識させられたことで、自分の知らないフランスを垣間見たような感覚でした。
個人的にはスムーズに会話ができたので今回の面談は手ごたえありですが、あくまで決定は郡庁。
10年有効の滞在許可証が発行されるのかどうか、結果が分かり次第報告します。
無事10年滞在許可証が入手できますように…!