フランスでの行政手続きを円滑に済ませる方法4つ

フランスでの行政手続きを円滑に済ませる方法4つ

滞在許可証、免許証に保険関連手続き…
フランスに移住後は怒涛の行政手続きが待ち構えています。
さくっと円滑に手続きを済ませるためには

  • 早めの行動
  • 文章などでの証拠を残す
  • 提出書類はコピーを取る
  • 公式情報をチェックしておく

といった心掛けが役に立ちます。
(時に手ごわい相手に遭遇することもありますが…)

それでは実際にはどういうことなのか、解説していきます。

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手続きは早め早めに

実は結構難しいのが、「早め早めの手続き」。
必要書類が何かを調べる、関連機関に問い合わせをするといったことはできますが、書類の一部には早めに集めてはいけないものもあります。

婚姻手続きなどで「書類の発行日が3か月(または6か月)以内のもの」でなければならないといった条件が付く場合があり、あまり早く書類集めが開始できないケースがあります。
特に日本から郵送する書類などの場合は手元に届くまでに時間がかかるのに、準備を急ぎすぎても有効期限が切れてしまうというリスクがありますね。
そういった場合には提出日から逆算して予定を立て、他の発行日の制限のない書類を集めるのが良いでしょう。

また滞在許可証の場合、有効期限の2か月前までに更新手続きを済ませるよう言われることが多いですが、実際には2か月以上時間がかかることも。
2か月以上前の受付をしているかどうかは管轄によると思いますが、受付可能日に書類を提出できるように必要書類リストなどを早めに貰っておくと準備がスムーズです。

特に手続きが長いと言われているのが免許証の切り替え手続き。
基本的に長期滞在開始から1年以内に手続きをしなければなりません(学生は除く)が、実際に免許証を受け取れるまでの時間は人によってさまざま。
そのため、仕事や家庭の事情などで運転しなければならない可能性のある方は早めの手続きをおすすめします。

出来る限り文書などで証拠を残す

言った、言わないの押し問答にならないための対策です。
フランスでは行政手続きの必要書類なども、担当者によって多少違うことがあります。
必要書類リスト通りに持って行っても追加書類を求められたり、リストに載っている書類を持ってきたのに不要と言われたり…

行政機関では基本的には書類や文書で必要書類のリスト等をくれますし、呼び出し等も郵送されます。
重要なのは、会話中に追加された書類など。
大抵、担当の方がメモ書きなどで記入し渡してくれるのであまり心配はいらないとは思いますが、日本同様に重要事項は書面で残しておくと後々役に立つことがあります。

全てにおいてメモをし、正式書面を依頼すべき、と言いたい訳ではありません。
要は「何かトラブルがあった時に役立ちそうなもの」を最大限残しておこう、というスタンスです。

提出書類は必ずコピー&提出日記入して保管

手続き関係は原本提出が基本。
まさか、と思うかもしれませんが、フランスの行政機関で原本の書類をなくされた人は結構います。
また、探し方が悪かったのか「書類は受け取っていない」と言い張られ、こちらも言い張り提出日と担当者がどんな人だったかを伝えてやっと書類を見つけて貰えた…なんてことも。

私の場合は特にフランスの職業安定所Pôle Emploiで離職票を何度もなくされています。
離職票は基本、雇用主が発行するもので原本をそのまま提出することとなります。
なくなったとなれば雇い主に再発行してもらわなければなりませんが、1年以上前の離職票をいきなり「提出されていません」と言われたことも。

その時に役立ったのが、原本コピー+提出日のメモ。
あたかも私が提出を忘れたと言いたげな対応だったため、提出日と窓口担当者名(たまたまメモっていた)を書いたメモ付きのコピーを提示。
コピーで対応してもらうことが出来ました。(離職票紛失は2、3回あったと思います。もしかしたら提出済みの原本が見つかったのかもしれませんが…)

これはレアケースであるとは思うのですが、何かあった時のために手続き中の書類等はコピーと提出日記入、ネームプレート等をつけていたら担当者名などもメモしておくと安心です。

公式情報をチェックし提示できるようにしておく

例えばPACSで滞在許可証を取得する条件や、職業安定所Pôle Emploiで失業保険を受け取れる条件…
これらの条件、意外と担当者ですらわかっていないことがあります。そもそも条件がとても複雑な場合もありますし、ね。
そのため、政府のサイトや管轄の公式サイト等で事前に集められそうな情報は集め、理解しておくことはとても大切です。

私の夫は昔、失業保険を受け取る条件に当てはまらないと一度門前払いを受け、その後自宅で公式サイトで条件をチェック。
受け取れることを確認の上公式サイトのページをコピーして窓口担当者に見せて対応を促しました。

担当者はプロだからそんなミスはないだろう…と思うかもしれませんが、どの担当者に当たるかで対応に雲泥の差があります。
そのため自分でインターネット上で集められる公式情報は事前にチェックし、該当箇所を印刷したりスマホに保存するなどし、もし自分と理解が違っている場合には窓口担当に聞いてみると良いでしょう。

まとめ

これからフランスで行政手続きを行う方はたくさんいらっしゃると思います。
早めの行動証拠残し提出書類のコピーそして公式情報をしっかりチェックすることで避けられるトラブルはたくさんあります。
少し手間に感じるかとは思いますが、何かあった時のために、安心材料としてこれらを実践することをおすすめします。

 

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