【保存版】予防接種リストとスケジュール、赤ちゃんから大人まで

【保存版】予防接種リストとスケジュール、赤ちゃんから大人まで

私自身、フランスでの予防接種に関しては辞書を引き単語を調べ、ネットで最新情報を探し…と苦戦しました。

そこで少しでも同じような境遇の方の助けになれればと思い予防接種の受け方やリスト、スケジュールをまとめました。

(2019年1月現在の情報です。)

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日本とは違う予防接種の受け方

日本だったら病院や診療所、もしくは自治体などでの集団接種が一般的ですよね。

こちらフランスではかかりつけ医(もしくはかかりつけの小児科医)を受診し処方箋を書いてもらい、その処方箋を持って薬局でワクチンを購入。

その後ワクチンを自宅で保存し(生ワクチンは冷蔵庫保管)再びお医者さんのもとへ行き注射をしてもらいます。

結構な手間なのですが、赤ちゃんなど短いスパンで何度も接種する予定の場合には次回の処方箋も書いてもらうと良いでしょう。

赤ちゃんの予防接種スケジュール(0~2歳)

一番予防接種の頻度が高いのが、生まれたばかりの赤ちゃん。

以下の画像にもあるように2、4、5、11、12か月と16~18か月と1年半の間に6回受診し計10個の予防接種をしなければなりません。

出典 : <a href="https://www.ameli.fr/allier/assure/sante/themes/vaccination/faire-vacciner" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.ameli.fr/allier/assure/sante/themes/vaccination/faire-vacciner</a>

生後6か月までは毎月、9~10か月の間に1回、1歳、そして1歳から2歳の間に2回と健診がありますので、受けられる予防接種は健診のタイミングで受けるとスムーズです。

また乳児の親や祖父母などに百日咳(Coqueluche:コクリューシュ)の予防接種をなるべく早く受けるようにとのアドバイスもありました。

(使用ワクチン:REPEVAX、ジフテリア、破傷風、ポリオ、百日咳の混合ワクチン。日本でいう四種混合ワクチンですね)

百日咳の最初の予防接種が2か月ですので、その前に自然感染してしまわないためと思われます。

それでは具体的に赤ちゃんはどのような予防接種をいつ受けるべきなのか、一覧を見ていきましょう。

全年齢対象の予防接種スケジュール一覧(日本語訳あり)

 

自作の表、画質も悪くてすみません…

こちらはフランスの予防接種に関するサイトにあった表に日本語訳を付けたものです。

生後18か月までに予防接種が集中しているのがひと目でわかりますね。

必須ワクチンの項目ですが、2018年1月1日以降生まれの人対象です。

それ以前に生まれた人の場合、ジフテリア、破傷風、ポリオが必須ということになっていますが、実際には必須ワクチンを受けている人がほとんどだそう。

ちなみに幼稚園や保育園、小学校などに入る際、これらの必須ワクチンを受けていることが義務付けられています。

フランスではあまり行われない予防接種と受け方

フランスではあまり行われていない病気に対する予防接種。でも日本では義務もしくは推奨されている予防接種はどう対応したら良いのでしょうか。

・日本脳炎Encéphalite japonaise

仏語名アンセファリット・ジャポネーズ。

日本脳炎が流行している地域や田んぼがあるところ、屋外活動をする予定がある人などリスクがある人のみ接種を推奨しています。

日本に関しては北海道以外では珍しいが、主に7月~10月は要注意時期。東京や都市部などへの旅行者へは推奨していないとのこと。

生後2か月から接種可能で、医師の処方箋があれば街の薬局で注文・受け取りが可能(以前は予防接種センターでないと受けられなかった)です。

接種スケジュール

2か月~3歳まで(計3回):【基礎免疫】大人の半分量(0.25ml)を2回、2回目は接種から28日あける【追加免疫】2回目接種から12か月~24か月あけて接種

3歳~17歳まで(計3回):【基礎免疫】0.50mlを2回、2回目は接種から28日あける【追加免疫】2回目接種から12か月~24か月あけて接種。その後の追加接種に関しては免疫応答に関する情報なし

大人:【基礎免疫】0.50mlを2回、2回目は接種から28日あける【追加免疫】2回目接種から12か月~24か月あけて接種、日本脳炎の危険のある地に行く場合、3回目接種より10年以内にもう一度接種することが推奨される

65歳以上:【基礎免疫】0.50mlを2回、2回目は接種から28日あける【追加免疫】2回目接種から12か月~24か月あけて接種。その後の追加接種に関しては情報なし

18歳から65歳の人に関しては、短い間隔で基礎免疫をつけるための接種が可能です。0.50mlを2回、2回目は初回から7日あけて接種します。

ワクチン名:IXIARO

費用:私が注文した時はワクチン1回分約102ユーロ。注文した翌日には薬局で受け取れました。全額負担。基礎免疫までの2回接種をしたため200ユーロ以上かかりました。

参考:https://www.mesvaccins.net/web/diseases/28-encephalite-japonaise

・BCG

仏語名ベーセージェー。そのままですね。

以前は必須ワクチンでしたが、2007年よりリスクの高い人のみ対象となりました。

(結核流行地で生まれた子供や流行地出身の親がいる、流行地に1か月以上滞在する予定がある、家族に結核にかかったことのある人がいる、イル・ド・フランス地域とフランス領ギアナに住んでいる、医師がリスクが高いと判断した場合など)

ちなみにですがフランスではBCGワクチンが不足した状態になっているため、ワクチン接種に優先順位がつけられているそう。

私が息子に接種させた時にはそのような話もなく、予約もすぐ取れたので時期的なものもあるのかもしれません。不安な方は早めの予約を検討しましょう。

接種スケジュール:生後1か月から15歳まで接種可能。

接種場所:薬局では入手不可。そのためお近くのPMI(Protection Maternelle et Infantile:母子保護センター、保健センターのようなところ。対象は6歳まで)またはCLAT(Centre de Lutte Anti-Tuberculeuse:結核対策センター)で接種が可能です。

費用:なし

日本のようなハンコ注射ではなく、普通の針で注入します。

最寄りのCLATに行きましたが、車で1時間半と不便でした。到着するとすぐに接種することができ、滞在時間はわずか5分。

参考:https://vaccination-info-service.fr/Les-maladies-et-leurs-vaccins/Tuberculose-BCG

https://www.mesvaccins.net/web/diseases/14-tuberculose

https://www.ameli.fr/allier/assure/sante/themes/tuberculose/vaccination

・A型肝炎Hépatite A

日本でも任意接種となっているA型肝炎、フランス語ではエパティット・ア。

かかりつけ医に日本滞在の旨を伝えた時にA型肝炎の予防接種もしておいたほうが良いだろうと勧められ処方箋を書いてもらい、この医師が注射をしてくれました。

接種スケジュール:1歳から。追加接種は初回接種から6か月~12か月後。

費用:いくらかかったのか、返金はあったか全く覚えていないのですが、コチラのサイトの情報によると税込みで15.03ユーロ、国民保険からは66%が返金されるとのこと。

参考:https://vaccination-info-service.fr/Les-maladies-et-leurs-vaccins/Hepatite-A

・ロタウイルス

フランスでは推奨ワクチンンのリストに入っていないロタ。

かかりつけ医の処方箋があれば注文が可能ですので、受けさせたい方は早めに相談をしましょう。

私のかかりつけ医はロタは推奨しないとのことだったので受けさせていません。

接種スケジュール:6週目から。使用ワクチンにもよりますが、遅くとも6~8か月までにはワクチン接種を完了させる必要があるとのこと。医師による経口摂取

費用:国民保険ではカバーされません。任意保険によってはカバーされることもあるそう。コチラのサイトではRotarixというワクチンが61.59ユーロとの記載あり。

参考:https://www.mesvaccins.net/web/diseases/32-rotavirus

https://vaccination-info-service.fr/Les-maladies-et-leurs-vaccins/Gastro-enterite-a-rotavirus

1歳までに使用したワクチン名と内容

リストアップしましたので子育て中の方は参考までに。

PREVENAR 13:肺炎球菌ワクチン。13種類の肺炎球菌に対応したワクチンです。

INFARIX HEXA:ジフテリア、破傷風、百日咳、B型肝炎、ポリオ、Hibのワクチン

NISVAC:髄膜炎菌ワクチン

PRIORIX:麻疹、流行性耳下腺炎、風疹のワクチン

IXIARO:日本脳炎ワクチン

HAVARIX 720 U:A型肝炎ワクチン

 

フランスでの予防接種についてまとめてみましたがいかがでしたか。

母国でも意識していないと忘れてしまいそうな予防接種。

ましてや外国語で病気の名前やスケジュールを確認し予約、処方箋受け取りなどの手続きを踏むのは意外とハードルが高いものです。

そのハードルを少しでも下げることが出来たら嬉しいです。

 

なお、フランス語が分かる方は以下のサイトが役に立ちますので、是非チェックなさってください。

https://vaccination-info-service.fr/

https://vaccination-info-service.fr/Questions-frequentes/Questions-generales/Politique-vaccinale-en-France

https://www.ameli.fr/allier/assure/sante/themes/vaccination

https://www.pasteur.fr/fr/centre-medical/preparer-son-voyage/japon

 

参考:https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F967