フランス版ウェブデザイン技能検定『OPQUAST』とは?

フランス版ウェブデザイン技能検定『OPQUAST』とは?

ウェブサイトを作る上での基礎知識があることを証明する検定、OPQUASTオップクアスト。

比較的新しい検定のためフランス国内でもまだ知られていませんが、認知度を一気に上げている最中です。

求人をかける際にこの検定の点数を採用基準としているところも増加中。

そんなOPQUASTですが、職業訓練の内容の一部として受験する機会があったのでご紹介したいと思います。

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フランス版ウェブデザイン技能検定…のようなもの?

 

日本国内にはWeb検定やホームページ作成検定などさまざまな検定試験が存在していますね。

私自身、この分野出身ではないため日本での試験は詳しくないのですが、ざくっと見た感じウェブデザイン技能検定がこのOPQUASTに近いのかもしれません。

(日本の事情については詳しくないため、ここでは深く触れません。間違っている可能性があるのでご意見ご指摘等していただけたら嬉しいです。)

ただし日本のように級でレベル分けされるのではなく、TOEICのように点数評価され獲得点数に応じてレベル区分がある形式。

そもそもOPQUASTというのはOpen Quality Standardsの略。

ウェブサイトのクオリティ向上を目的としている試験で、企業や学校などでも知識と理解向上のため集団で受験をしたり、OPQUASTを取得していることを採用基準とする会社も。

では実際にはどのような内容の試験なのかを見ていきましょう。

OPQUAST受験の流れ

私は職業訓練を通して受験したため手続き等は一切行っていません。

ですがサイトを見る限り、申し込みは非常に簡単そう。流れは以下の通りです。

  1. サイト上で登録(もしくは学校や企業などで登録)
  2. オンライン学習をスタート(目安:3か月間で計14時間の個人学習/練習問題)
  3. 受験の日時・会場を選択
  4. 試験を受ける!(1時間半で125問の設問に答える)

登録(オンライン学習から試験まで)は税込みで180€、学生や求職者は25%割引で受験が可能です。

1000点満点のスコア表示で、試験当日中に得点を教えて貰えました。

OPQUASTの試験内容

 

226のBonnes pratiquesボンヌプラティックをベースにしているのがOPQUASTの特徴です。

まずはこのBonnes pratiquesの定義からですが、日本語ではベストプラクティスなどど訳されることが多い様子。

つまりは良いサイトを作るための業界標準を洗い出し、それに関する知識・理解を問うという形です。

具体的には…

CMSとウェブ開発

ウェブデザイン

プロトタイプ

ライティング

SEO

などがあり、専門用語の解説もついているため私のような初心者にも大変学びやすかったです。

フランス語が分かる方で興味のある方は、コチラからミニクイズに答えられますので是非チャレンジしてみてください。

受験に際し苦労した点

まずは専門用語と設問。

今まで触れたことのない単語が多く、日本語で調べたところでピンとこないものばかり。

専門用語ですから当然と言えば当然ですが、結構な数があったため日本語で理解するのではなくフランス語で理解するよう努めました。

また設問に関してもフランス語の文章で、時に微妙なニュアンスが回答を左右するような言い回しになっていたりと、この点は苦戦。

他のフランス人の受講生たちも難しい!と言っていたので、逆に言葉へのコンプレックスを感じることなく、地道に練習問題をこなしました。

次に時間。

フランス語ネイティブではありませんし、読解に時間がかかる。

1時間半で125問で、選択問題でしたが質問の意図ををしっかり理解するにはじっくりと読む必要がありました。

もともと日本語でも読むのは時間がかかるタイプですのでフランス語では尚更。

いかに理解度が高かったとしても時間内に回答できないのではスコアに反映されません。

何度練習問題を繰り返しても、1時間半では回答が間に合わず焦るばかりでしたが、試験当日には全ての設問に答えることが出来ました。

やはり繰り返し練習するということは大切だなと実感する良い機会でもありました。

結果は860点、想像以上の高スコア

正直、700点まで届いたら最高だな、と思っていました。

もっと高みを目指したい気持ちもありましたが、言葉の壁も時間の壁もありました。

欲を出さず、何とか700点に届きますように…

そんな気持ちで必死になって受けた1時間半の試験。

恐らく普段よりもアドレナリンが出まくっていたのもあるのでしょう。集中力も半端なかったです。

最後の最後まで粘り、気になる設問を見返す時間もありましたが、そのぶん試験後の疲労感は想像以上でした。

ちなみに800点代はAvancéアヴァンセ、上級レベルという位置づけ。

スコアに関しては以下の表にある通りです。

出典:<a href="https://www.opquast.com/certification/scores/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.opquast.com/certification/scores/</a>

就職活動のプラスアルファに

このOPQUASTは履歴書に記載が可能です。やはり何かしらの判断基準があった方が採用側としては安心要素の一つとなるでしょう。

また冒頭にも述べた通り、OPQUASTを採用基準の一つとしている企業もあるため、求人情報が出てすぐに応募をすることも出来ますね。

何より個人的にはこのOPQUASTを通じて多くの知識を得ることが出来、自信につながったというのも大きかったと思います。

226の業界標準はネット上からでも閲覧可能ですので、これからも定期的に見直して行きます。

個人的にはOPQUASTおすすめです

受験者は学生から最前線で活躍するプロまでと幅広く、知名度をどんどんあげているこの検定。

確かに苦労した点も多々ありましたが、最終的には自分のためになることばかりでした。

金額的にもそれほど高くはなく、オンラインで学習できるというのも非常に取り掛かりやすくて便利。

今後フランスでウェブ関連の仕事に携わる可能性のある方や、すでに活躍されている方にも役に立つ内容かと思います。

気になる方はぜひ、公式サイトをチェックしてみてくださいね。