フランスで働く, 仕事・勉強

フランスで職業訓練を受ける~広告代理店でのインターン~

私が受けた職業訓練では2か月間のインターンが必須になっていました。

多くの訓練生は「学んだことを実践し、自分たちから提案する」という立場で中小企業やアソシエーションなどににインターン。

私は「学びたい!」という気持ちが強かったことから、地元でトップの広告代理店にインターン希望を出しました。

広告代理店で働けるほどの知識も経験もない

以前仕事で取引のあった小さな広告代理店です(夫の勤め先とは今でも取引先の関係)。

そして少数精鋭チームで多忙です。

正直、インターン生を取る余裕などないはずで、その上私が職業訓練で学んだことは基礎中の基礎、エージェントで働けるほどのものではない。

それでも私自身ももしかしたら直前で断られるかも…と思っていました。

(もちろん断られた場合の別のインターン先も何か所か目星は付けていましたし、断られる可能性はあるものとして考えていました)

ですが面接、書類にサイン…と一応通常の手続きを踏み、いざインターンさせてもらえることに。

インターンというよりマンツーマン指導

私が出来そうな仕事、例えばサイトの情報更新やアップデート作業などもあったのですが、社長は「すでに出来ることをやっても面白くないでしょう」と一言。

そして、なんと私のレベルに合わせて課題(架空プロジェクト)を出し、問題点や改善点などを指摘するという方法を採用してくれました。

相当忙しい方なんですが、それでも時間を見つけてわからないところがないか、今どこまで進んでいるのか、何が難しいのかなど丁寧に説明、指導。

ある程度進んでいることを見ると、前日に課題で使う用のテーマをインストールして準備してくれていたり…忙しいのに…帰宅も遅いのに…!

実際にこちらの企業ではどのように作業を進めているのかを説明してくれたり、サイト作成や運営の上で何に気を付けているのか等にも触れてくれ、毎日が新鮮で学ぶ事ばかりで学習意欲を駆られる日々でした。

2か月のインターンの内容

では実際にインターン中に私がやったことを見ていきましょう。

①コピーサイトを作る

以前私が働いていた機関のサイトです。当時私が担当していた業務で、社長と打ち合わせをし、この企業が作ってくれたサイト!!!

そのサイトを完コピするという課題です。ダッシュボードを見ることはなく、ユーザー側の画面からGoogle inspectorを駆使して文字サイズや色、レイアウトなどを同じものにしていきます。

自分が担当しエージェントに依頼していたサイトを、今度はエージェント側から見てコピーを作っていくという作業はなかなか不思議な感覚にさせられました。

細かなデザインや空白の使い方など、私自身デザインの知識が浅く社長に指摘されることも多々。今まで気にしていなかった細部こそ重要だということを痛感しました。

あとは、モバイルファーストの意識が欠けていたこと。

確かに今まではPCで作り、最後にチェックとしてモバイル端末での確認を行っていましたが、スマホが普及した現在、圧倒的にスマホからのアクセスが多い。

今後も統計が変わらない限り、モバイルファーストでの開発を意識するようにと指導されました。

このタスクは1週間で終了。

②与えられたテーマを使ってイーコマースサイトを作る

WPテーマを指定され、内容は好きなものでいいからイーコマースサイトを作るという課題。

目的はイーコマースサイトの作り方やテーマ、プラグインに慣れること。

イーコマース特有の機能や設定などは初めてでしたが、プラグイン(Woocommerceを使いました)が非常に使いやすく割とすぐに慣れました。

所要時間一週間。

③白紙状態からイーコマースサイトを作る

ではテーマも指定しないから白紙状態からロゴ作成、使用ガイドライン、ワイヤーフレーム…と架空のイーコマースサイトを作ることに。

②の感覚でよりデザインに気を付けてイーコマースサイトのプロトタイプを作った…筈でした。

ですが求められていたのはそうではなく、もっとユーザーとクライアントを意識したサイト作成!ということで最初の一週間は上記の通りのテキトウなプロトタイプに時間を費やしゼロからやり直し。

今出来ることをしても仕方ないんだから、もっと上を目指しましょう、と社長。

ここから一気にUX的思考を求められ、チュートリアルなどで勉強しつつ作業を進める工程に。

市場調査、キーワード検索、ペルソナ設定に導線設計…そこからデザインやストーリーテリングを意識し作り上げていく…

職業訓練では全く触れてこなかった部分で、かつサイトを作るうえで大変重要な部分です。

Google inspectorを使い、SEO的にもちゃんと良いスコアになっているかをチェック、修正という作業も行いました。

スコアもほぼ100になった所で実際にオンラインへ。

社長は会社で使っているサーバーやドメインを使ってもいい、と言ってくれましたが、そこまで甘えるのも申し訳なく

自分でサーバー契約(これはお試し期間だったため実質無料)しドメイン名も取得し閲覧可能状態に。

(ドメイン名はこれから別サイトを立ち上げ予定のため、それに使います。)

サーバー選びなどものすごくアドバイスも頂きました。

 

最終的に1か月以上かかりました。

脳みそも手もフル活動で、大変だったけど楽しい経験でした。

ちなみにここで作ったサイトを職業訓練のWordpressの認定試験に使いました。

④オリジナルのワードプレステーマをコーディングする

既存のテーマだと、やはりオリジナル化に限界がある。時には自分でコーディングして顧客の希望に合ったテーマを作った方が、既存テーマを編集するより早い。

確かにその通りだと思います。

③のサイトではかなりコード編集を行いデザインを調整しましたし、私自身コーディングに興味を持っているということを社長も感じてくれたのでしょう。

残り短い時間でワードプレスのテーマをコーディングする作業へと入りました。

ここでは既存のチュートリアル動画に沿ってまずはコピーをするところからスタート、ある程度進んだら色やデザインなどを自分なりに編集していくというもの。

ちなみに私は職業訓練ではコーディングをほぼやっておらず、独学でサイトを見ながらHTMLとCSSがわかる程度。

ワードプレスのコードを編集することもあったので、PHPやJavascriptも目星は付けられるけど基礎すらない状態でした。

家でコーディングの勉強をしつつ、インターン先ではチュートリアルを見ながらひたすらコピーし理解を深める…という作業で、明らかに自習が足りない!

まぁ、数週間でコーディングマスターするなんて無理な話ですからね、天才以外。

社長もコードを学ぶ事に集中しすぎていたことに気づき、Wordpressのテーマがどのようなファイルで構成されているか、ファイル同士がどうやって繋がっていくのかを知ることが目的だということを再度指摘してくれました。

現時点ではオリジナルテーマをコーディングするのが無理でも、この練習をすることで「どこに何があるか」がわかるようになり既存コードの編集も楽になるだろう、と。

 

こうして濃厚で楽しい2か月のインターンは、あっという間に終わりを告げました。

これ以上ない最高のインターンだった

社員さんたちはみんな優しいし楽しい。ハードスケジュールの中でも、くだらない冗談を言い合い、その後集中して仕事をしている。

漏れなくその輪の中に入れて貰えて、時にはアドバイスもくれる。

指導担当は社長だったので他の社員さんは私の世話を見る必要はなかったのに、みんな好意でたくさんのことを教えてくれました。

しかも社長の犬が常駐していて、もうそれだけで日々癒しだったし…

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

この恩を返せる日が来るのか?とすでにプレッシャーではありますが、いつか恩返しが出来るよう、成長していけたらなと思います。

 

職業訓練関係記事はコチラをどうぞ。

フランスで職業訓練を受ける~2か月経過~

フランスで職業訓練を受ける~Référent Digitalという職業~

フランスでの8か月の職業訓練を終えて

フランス版ウェブデザイン技能検定『OPQUAST』とは?

フランスで職業訓練を受ける~アジャイル開発ってなんぞや?~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です